先日仕事で、私の本業『有機薄膜太陽電池』のプレゼンをしてきました。
プレゼン資料の最後に1枚、3.11の数か月後に書いた文章を加えました。
そのタイトルを何にしようかとしばらく考え決めたものが『未来への責任』でした。
私がいつも言っている本業で社会ビジネスするということを、当社はどのように実践しようとしているのか。
その頃のいろんな想いが入り混じった文章ですが、当社が何を考え行動し私がどのような人間なのか理解してもらうためには必要なことだと考え、そのままプレゼン配布資料の最終項にしました。
以下は、その項です。
『未来への責任』
日々、私たちは、様々なことに対処しながら幸福で豊かな人生を願い生きています。
いまを懸命に生きることは大切なことであり、経済的な豊かさを追い求め競争し合うことも社会のルールとしては寧ろ奨励されています。ただ一方で、ごく常識的に生活し生きていながら、人として生きていく上でとても大切なことを見落としたり忘れてしまっていることがあるといえます。
それは、より良い未来を引き継ぐということです。
本来、私たちはこの地球や社会をより良く豊かなものにしていくための「未来への責任」を果たしていかなければなりませんが、いまの社会ではそのとても大切なことが見失われているように思えてなりません。そのことをしっかりと肝に銘じて、私たちは日々生きていかなければなりません。
未来への責任を果たしていこうと考えた時、時代を超えて受け継がれ、引き継がれていくものの大切さを理解することができます。それを気づかせてくれたのが、3.11だったのではないでしょうか。
3.11を経験した私たちは、この大きな歴史的転換点に立ち、その事実を踏まえ、後世にどのような地球環境や社会、国を引き継いでいかなければならないかを、考え行動していく重大な責務を負ったことになります。
もうこれ以上、後世にツケを回す訳にはいきません。
たとえ一歩づつでも、次代をより人間性豊かなものにしていくために必要なことを実践し引き継いでいかなければなりません。これまで積み重なってきた負の遺産を取り払いつつ、未来からの視点をもって、新たに引き継ぐべきものを創り出していくべきでしょう。
まず持続可能な社会や低炭素社会に近づけていくために、私たちは次世代再生可能エネルギー関連の先端技術開発を促進させ社会に定着させていかなければなりません。これらの技術進歩によって、環境と共生する社会経済のあり方を方向づけていくことになるでしょう。
当社はこのような問題意識を共有し、解決策を考え、「未来への責任」を果たしていくことに共感される方々と共に、さらなる活動の充実を図っていきたいと考えています。
下の写真は上記資料とは関係ありませんが、3.11を想い出したので掲載します。
2011年4月30日の第1回目の南三陸福興市の模様です。
3.11の僅か1ヶ月半後に、避難場所の志津川中学校で開催されました。
3.11の後、避難場所ごとに分かれて避難生活が続き、この場で初めて再開した人も多かったようです。
舞台の上には、サプライズで登場した超人気グループが立っています。